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ボケない「長寿脳」の作り方

 投稿者:管理人  投稿日:2018年 2月18日(日)13時32分37秒
編集済
  伊藤隼也:ボケない「長寿脳」の作り方


アルツハイマー病になっても発病しないで業務を続けられた修道女
 脳の神経細胞の一部が老化や病気で死んでしまっても,残った神経細胞を刺激することで、脳内のネットワークを以前より活発にすることができ、一部の神経細胞が死滅したダメージを最小限におさえることができる。
  認知的予備力仮説


日常生活において、本を読んだりものを考えるなど,頭を使う習慣は非常に大切です。
いまは何でもスマホで簡単にできる時代ですが,普段からなるべくITに頼らず、意識的に頭を使うようにしましょう。  ○


ワーキングメモリー(この本ではワーキングメモリ)
何か別のことをするときの、言うならばメモ帳のような機能を果たすのがワーキングメモリー
 掃除をしながら,献立を考える  ラジオを聞きながら洗い物をする


ダラダラ歩きは効果薄
有酸素運動のすすめ、ダラダラ歩きは認知予防の効果はあまり期待できない  ×
   こういう医師は観察不足 本の知識をうのみ  不勉強とみる。

ギャンブルのすすめとして、バチンコの効用にもふれている。
 もしかしたらパチンコ業界からもらっている?
 
 

行蔵は我にあり

 投稿者:管理人  投稿日:2018年 2月18日(日)13時21分36秒
  出久根達郎:行蔵は我にあり

円谷英二
 ゴジラの生みの親 ゴジラは一説にゴリラとクジラをくっつけたもの
   ゴジラは香山滋原作で、ゴリラとクジラをくっつけたもの
     この著者のボロが見える。  いい加減な本という印象
 

純文学とは何か

 投稿者:管理人  投稿日:2018年 2月17日(土)05時10分30秒
編集済
  小谷野敦著
 純文学とは何か  中公新書ラクレ

さっぱりわからない本
外国には純文学/大衆小説・通俗小説という区別はないという説を否定しているが
本当にそうだろうか。
(著者はアガサ・クリスティやスティーヴン・キングがいくら人気があってもノーベル賞はとらない、ノーベル賞は通俗小説には厳しいというが)


小説だけでなく
漫画についても
私小説みたいな、つげ義春の漫画を紹介しているが
永島慎二は知らないみたい。

無理して漫画世界を解説しているみたい。 不完全な知識


大学の文系学部の一部廃止などと言われて、文系学者らが反対しているが、本来からいえば、文学部などは一部の大学にだけあればいいものである。

文学は「役に立つ」か
著者はいちおうは文学は役に立たないが、優れた私小説はゴシップ的に面白い(ひまつぶしにはいい)と書く。


「役に立つか」ということでいうと,別に恐竜の研究だって役に立たないし、地球外探査だって宇宙の発生の研究だって役には立たない。単に世間に、面白がる人が多いというだけのことである。
  ずいぶんなことをいう。 まあ、ここは理学部の学者に答弁してもらうことにして、絵画・音楽・芸術の意義論と自然科学の意義論を同じ舞台で議論することの無意味さを著者はわかっていないようだ。

大学から自分の意志でドロップアウトしたかどうか不明だが,大学人としての常識に欠けるようだ。

まあ、この本は純文学とそうでない文学の区別を考えるきっかけになるかもしれない。
もともと、文学などそういうものかもしれない。 ごたくをならべておしまい?


山本周五郎は、私小説か随筆に近い「青べか物語」は純文学
他はだいたい大衆小説と言っていいだろう。
清張も文学者や画家の伝記小説は純文学扱いしてもいいが
推理ものは社会派であっても娯楽作品としておくべきだろう。
  作品によって分けるという見方も一理はあるが。
 

加賀美雅弘:ハプスブルク帝国を旅する

 投稿者:管理人  投稿日:2018年 2月16日(金)16時16分1秒
編集済
  スロヴェニアの都リュブリャナ
 この町はかつてライバハと呼ばれ、地中海方面進出の拠点として注目された。ウィーンと地中海を結ぶ「南部鉄道」開通後、この町は大いに発展したのである。
 コングレスニ広場に面して、帝国時代にはここにラデツキー将軍の像が建っていた。
 ウィーン会議以来ハプスブルク帝国領にあった北イタリアのロンバルディアと
ヴェネツィアでは、1848年のパリの二月革命を契機にして、イタリア独立の声が高まり、各地で暴動が起こった。
 これを、ラデツキー将軍率いる帝国軍が打破。帝国は久しぶりの勝ち戦に酔い、ラデツキーは国民的英雄として後世にまで語り継がれることになる。
 この勝利を記念してヨハン・シュトラウス父が作曲した「ラデツキー行進曲」は、今もウィーン市民の心を躍(おど)らせる。

カールスバート(カルロヴィ・ヴァリ) 帝国第一の国際的保養地だった。
ゲーテ、ナポレオン、トルストイ...錚々(そうそう)たる著名人が訪れている。
 しかし、温泉は浴するよりも飲むものとして利用されている。大浴場も露天風呂もない。

著者はこの温泉水より、医師ベッヒァーが1807年に開発したリキュール「ベヘロフカ」のほうがずっとうまいと書く。薬草で風味づけられており,食前酒にすれば大いに食欲が湧く。
 

文豪の女遍歴

 投稿者:管理人  投稿日:2018年 2月14日(水)15時24分5秒
編集済
  文豪の女遍歴
  小谷野敦 / 著

下司だ、覗き見趣味だと言われようと、文学者の異性関係を知るのは楽しい。彼らが当時の姦通罪に怯え、世間の猛バッシングに耐えながらも不義を重ねたり、人間の痴愚や欲望丸出しで恋愛し、破滅と蘇生を繰り返し、それを作品にまで昇華させるタフさに畏怖すら覚える。小説はモデルなど詮索せず、文章だけを虚心坦懐に読めと言う人もいるけれど、そんなつまらない味わい方はしたくない――。
森鴎外から太宰治、芥川龍之介、谷崎潤一郎ほかスター作家62名の赤裸々な性愛の記録。日本文学の真髄と、生の根源がここに。


徳田秋聲
尾崎紅葉に師事したが,紅葉が死ぬと自然主義派に移り、紅葉のロマン主義を受け継いだ泉鏡花とは犬猿の仲となった。
 大正末に、山田順子(ゆきこ)が小説の原稿を持ち「婦人之友」選者の秋聲のもとに来る。
いったんは小樽に帰るが、夫が破産し離婚し、順子は足立欽一という聚芳閣という出版社の社長と関係を結んだ上で「流るるままに」を、秋聲と菊池寛から序文をもらい、竹久夢二の装丁で刊行してもらった。
 順子は夢二に夢中になり同棲するが、夢二にはほかに愛人がいたのでいったん郷里の秋田に帰る。
秋聲の妻はまが46歳で急死すると,順子は再び秋聲のもとへ来て住み込み,愛人関係になり、秋聲は「元の枝へ」などの「順子もの」と呼ばれる私小説を書く。

作家(男)にとっては、女(男)を知ることは小説に使うという意味合いもあり、川端の「雪国」なども典型的な例だが、本当に好きでつきあったのか、小説に使うつもりだったのか、女(男)としては気になるだろうが、双方あいまってということが多いようだ。

男の作家が、愛欲生活をタネに小説を書く。
それでは、女の作家が恋の相手の男のことを書くのも似たようなもの。

円地文子
 選考委員なのに、自分を谷崎潤一郎賞に推薦(第五回受賞)
 武田泰淳は猛反対
 この著者は内容がよいから妥当と評価している。

 円地与四松と結婚、娘素子生まれるが,夫婦仲はよくない。
 片岡鉄平との不倫 「朱を奪うもの」のヒロインの恋人のモデル片岡は昭和19年急死。

 「傷ある翼」の柿沼鴻吉とは、土方与志(ひじかたよし)のことらしい。

 「遊魂」のモデルは、娘婿冨家(ふけ)和雄らしい。 最後まで生々しい作家だから源氏物語の現代語訳できた?

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『文豪の女遍歴』小谷野敦著

 川端康成は茨木中学時代、同性愛の相手がいて、川端はそれを「少年」という小説に書いている。文士たちのすごいところは自らの恋愛経験を文学作品にして昇華させていることである。檀一雄の「火宅の人」などが有名である。

 谷崎潤一郎は最初の妻・千代の妹と関係を持ち、それが「痴人の愛」のナオミのモデルとなった。最後の妻の松子を「御寮人さん」と呼んで崇拝し、自らを「家来」と称した。松子夫人との関係から「盲目物語」「蘆刈」「春琴抄」「細雪」など日本の文学史上に残る名作が生まれた。けだし、松子夫人は谷崎にとってミューズ(女神)だったのだろう。

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 徳田秋聲の回では、著者は、こう述べています。

     野口冨士男によると、秋聲が関係した女は、娼婦を除くと7人いて、妻はま、順子、そよ、政子のほか、大阪の長洲家の次女、『何処まで』のヒロイン、「挿話」のモデル清川イトだという。『何処まで』のヒロインとは、再会してまた関係をもち、双子を産ませている。

     作家(男)にとっては、女(男)を知ることは小説に使うという意味合いもあり、川端の『雪国』なども典型的な例だが、本当に好きでつきあったのか、小説に使うつもりだったのか、女(男)としては気になるだろうが、双方あいまってということが多いようだ。しかし秋聲の場合、水商売の下層の、必ずしも美しくない女が主で、さして羨ましさも感じない。

 「本当に好きなのか、ネタにするために付き合ったのか?」

 こんなふうに見えてしまう人は、作家じゃなくても、少なからずいますよね。

 作家の場合は、本当にそれをネタにして作品にしてしまうから、たちが悪いとも言えます。

 この「さして羨ましさを感じない」という、著者の主観が堂々と差し込まれているのが小谷野敦さんが書くエッセイの面白い、かつ奇妙な感じがするところで、こういう価値判断も含めて楽しめるかどうか、というのが、小谷野さん向きの読者かどうかの分水嶺といえるでしょう。

 僕は、読んでいるうちに、けっこうハマってしまったのですが。

 「公正な描写」を掲げて、自分の価値観をさりげなく押し付けてくるタイプの文章よりは、潔いとも思いますし。

     宇野千代の男遍歴は『生きて行く私』(1983)がベストセラーになり、テレビでも当人がよく話していたから知られている。「徹子の部屋」に出た時は、黒柳徹子が「尾崎士郎さん……」と言うとすかさず「寝たッ!」と言うので、あとで黒柳が、あんなお昼寝でもするように寝た寝た言う方は初めてだと笑っていたという。ところが小林秀雄だけは、寝たでも寝ないでもなく口を濁したので、あとで訊いたら、雑魚寝をした、という。

 作家というのは、今の「ネット炎上芸人」みたいなものなのかもしれません。

 あまりに濃厚すぎて、お腹いっぱい、という話だらけなのですが、ときどき「あんまり書く事ないや」という人も出てくるのも、それはそれで面白かったのです。
 

健康診断を受けてはいけない

 投稿者:管理人  投稿日:2018年 2月14日(水)12時14分33秒
編集済
  近藤誠:健康診断は受けてはいけない

■はじめに――効果を示すデータがないから四〇年間受けなかった

■第1章 健診を受ける人と受けない人
・健診を受ける人と受けない人、どちらが長生き?
・治療を受ける人と受けない人、どちらが長生き?
・全がん(胃がん、肝がん)の死亡率は低下
・「過剰診断→過剰治療」という悪夢
・甲状腺がん――韓国で起きた過剰診断の悲劇
・肺がん――検診群の死亡率が上昇
・チェコでの比較試験――欧米は肺がん検診を実施せず

■第2章 がん検診の効果を検証する
・胃がん検診――日本は義務化、欧米は実施せず
・前立腺がん検診――「おもしろいようにがんが見つかる」
・乳がん検診――スイスはマンモ検診を廃止
・子宮がん検診――義務化で死亡率が上昇
・卵巣がん検診――効果は証明されず
・大腸がん検診――論文のカラクリ
・内視鏡における胃がん検診――早期発見で死亡率が上昇
・内視鏡による大腸がん検診――ポリープの発見・切除は無意味

■第3章 健診のデメリット
・かならず生じるデメリット
・検診での放射線被ばく――CTや胃エックス線撮影の発がんリスク
・女性特有のデメリット
・子宮がん検診による不妊症のリスク
・”生検”は危険がいっぱい
・がんと診断された場合のデメリット――精神的ショックと失職のおそれ
・肉体的なデメリット――手術後に「がんではなかった、おめでとう」

■第4章 どれほど死者が増えるのか?
・胃がん集団検診を廃止した長野県泰阜村
・手術で亡くなっても「がん死」に
・手術でがん細胞が増殖する
・早く見つけるほど、早く死にやすい――人間ドックの逆説
・抗がん剤は「クスリ」ではなく「毒」
・子宮頸がん――検診奨励で若年層の発見数と死亡数が増加
・前立腺がん――極めて危険な手術
・乳がん――発見数も死亡数も増加

■第5章 がん検診に救命効果がない理由
・「転移するがん」と「転移しないがん」
・乳がん治療の歴史
・「今は転移しなくとも、放置すれば転移するがん」は存在しない
・「がんもどき」とは?
・「潜在がん」は放置すればよい――前立腺がん、甲状腺がん、乳がん
・「だんだん癌の範囲が拡がってくるんですね」――恣意的に拡大された「がん」の定義
・日本では「早期がん」も、欧米ではほとんど「良性病変」
・ピロリ菌除去の際に感染症を「がん」と診断
・「発症しない早期がん」、「消えるがん」
・増大せず、消えてしまう「浸潤がん」も
・「転移するがん」は発見前にすでに転移
・転移の有無を決めるがん幹細胞

■第6章 検査値の異常
・日本人はクスリ漬け――六〇代の三割以上、七〇歳以上の五割以上が服用
・異常値とは――五%を自動的に「異常値」扱い
・高血圧のウソ――基準値切り下げで降圧剤の売上が年間一兆円超に
・高血糖のウソ――血糖降下剤で死亡率が上昇
・高コレステロール血症、脂質異常症のウソ――「異常高値」の方が死亡率が低い
・フィンランドでの比較試験――生活習慣病への生活指導とクスリ処方で総死亡数は増加

■第7章 新たな健診
・メタボ検診のウソ――BMI二五~二七の「肥満男性」の死亡率が最も低い
・CT・PETによる検診のウソ――CT受診者の半数が、がんでもないのに「異常アリ」
・ピロリ菌検査のウソ――ピロリ菌除去で食道がんのリスク
・脳ドック(MRI)のウソ――欧米には存在しない
・骨粗しょう症のウソ――診断根拠が曖昧でクスリも劇薬

■第8章 温故知新――検査機器とクスリに頼る日本の医者
・日本に多いテンプラ医者
・テンプラ医者が増えた理由――戦争と国民皆保険
・医学部の激増とテンプラ医者の拡大再生産
・クスリと検査ばかりに頼るテンプラ医者
・比較試験を重視する欧米――健診も無意味と判断
・効果が不明な人間ドック
・健診を推進する厚労省と専門家
・厚労省と検査業界の利権
・検査は医師の収入源
「成人病→生活習慣病」という呼称変更で莫大な利益
・医師たちは健診の有効性を信じているのか?

■第9章 検診を宣伝する者たち
・がん検診の宣伝で駆使されるレトリック
・エビデンス無視の推奨
・「ケンシン女子」のススメ
・データ扱いのインチキ
・”権威中の権威”による推奨
・「科学的反論」は本当に科学的か?
・がん検診を宣伝する医師たちの共通点
・がん検診を推奨するマスコミの罪――大本営発表の現代版
・著名人によるがん検診の推奨
・影響力が絶大な「がん体験者」による推奨
・無知にもとづく「善意」ほどタチが悪い

■第10章 ではどうするか?
・健康なときに検査は受けない
・職場健診の強制にどう対処するか?
・検査で病名をつけられたらどうするか?
・まずクスリの危険性を認識せよ
・降圧剤もやめられる
・断薬の三つの方法
・玄米菜食、肉食制限、糖質制限で死亡率は高まる
・百歳長寿者は、肉や魚をたっぷり摂取
・「検査値より自分のからだを信じる」が健康の秘訣
・検査値はからだが完璧に調整した結果
・健診がつくりだす”虚病”
・日本の医療は「不安産業」
・医者と科学技術が築き上げた壮大な虚構

健康診断はこんなに危険! 欧米に健診はない!

日本人の多くは「健康」のため職場健診や人間ドックを受診していますが、欧米には存在しません。
「より健康になる」とか「寿命をのばす」という効果を証明するデータがないからです。

著者の近藤誠さん本人も、慶大病院で在職した40年間、執行部から強い圧力がありながらも、一度も受けませんでした。検診は有効というデータがないからです。
にもかかわらず、日本では、医学的な根拠がないままに健診が義務化されています。

健診は危険がいっぱいです。CTや胃エックス線撮影には放射性被ばくによる発がんリスク、子宮がん検診には流産や不妊症のリスクなどがあります。

異常値が見つかった後に行なわれる肺や前立腺の「生検」も極めて危険です。手術後に「がんではなかった、おめでとう」と平然と述べる医者もいます。

さらに危険なのは、「過剰な検診」が、過剰な薬の処方や手術など「過剰な治療」につながるからです。
人間ドックには「早く見つけるほど、早く死にやすい」という逆説があります。
実際、中村勘三郎さんや川島なお美さんは、人間ドックで「がんを早期発見され、早期に亡くなってしまった」のです。

「検査値より自分のからだを信じる」こそ、健康の秘訣です。健康なときに健診など受けるものではありません。
本書は、さまざまなデータや論文に基づき、「健康診断が有害無益である」ことを徹底的に明らかにします。

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養老先生の評価

身体のことは身体に

 じつは書評するかどうか、かなり迷った。そもそも書評するまでもない。なぜならだれが読んでも、よく理解できるに違いないからである。文章は平易で、論理の筋は通っている。ゆえに余計な説明はいらない。ただ最近ある雑誌でこの本の内容にちょっと触れた。そうしたら編集者から訂正を求められた。私が「著者の主張に賛成だと思われると困る」という意見が付いてきた。もちろん雑誌にはそれを出版している側の都合や思いがあるから、素直に訂正に応じた。私は自分の意見を修正するのに、ほとんど抵抗がない。

 ではなぜ書評か。知る人は多いと思うが、著者は「ガンと闘うな」というお医者さんである。乱暴にまとめれば、その著者がさらに健康診断は有害無益だと主張したのが本書である。著者の主張はすでに学問の域を超えて、いわば政治化している。本書にちょっと触れただけで、訂正を求められたという事実は、私にすればそれを意味している。

 そこが気になるから、あえてここで取り上げようかと思った。その裏には原発の問題がある。近年の技術は社会システム化してしまう。そうなると、それに関する議論がどうしても政治的になる。たとえば原発に賛成か、反対か、である。ポピュリズムという言葉をよく聞く。しかしこの場合、それより私はデジタルという言葉を思い浮かべる。デジタルはまさにゼロか一か、だからである。いわゆる現実には、具体的に考えるなら、あっちの端からこっちの端まで、無限の選択肢がある。でも国民投票ではゼロか一かを問う。英国のEU離脱なら、どこまでを英国が独自に決定し、どこまでをEUの取り決めに従うか、それをこれから具体的に交渉するだけのことである。英国が欧州から離れてよそに引っ越し、欧州と縁を切るわけではない。離脱だろうが、残留だろうが、最後はどこか中間に落ちる。それは当然であろう。人はコンピュータではない。

 私自身は健康診断を受けない。それは著者の主張のはるか以前からである。私は人体を理解しようとして、ほぼ諦めた。ヒトの始まりは一ミリの五分の一の大きさの受精卵である。それが数十年経(た)つと数十キロの個体に育つ。その中に脳ができて、意識が生じ、その意識があれこれ言う。その発育過程全体が論理的に理解できるだろうか。念のためだが、私は医学部を卒業して学位も得ている。しかしそれは半世紀以上も前の話で、現代医学については素人同然、だから本書の内容の是非を言っても、素人の判断でしかない。ただし健康診断は有害という主張は、それをシステム化している日本の世間の常識に反する。それならその主張には相応の根拠が必要である。じつは欧米のデータはそれを示す。著者はそう主張する。

 なぜ著者は自分でデータをとらないか。その理由はよくわかる。データを自分でとるには人手と手間、つまり研究費が必要である。それを出してくれるのはシステムを動かしている人たち、たとえば厚生労働省、製薬会社、医学界。個人ではとても太刀打ちできない。あとは自然に理解できるであろう。

 ここまで書くと、私は著者の意見に賛成だな、という判断を下される恐れがある。だから一言も賛成だとは書かない。筋が通っている話にだって、賛成も反対もできる。私の意見は簡単である。意識は自分の身体を十分に理解できるようにはできていない。それを理解できると思い、できるように語るのは、現代人の傲慢である。そう思うから、身体のことは身体に任せるのである。
 

お祝い

 投稿者:管理人  投稿日:2018年 2月13日(火)04時38分23秒
  赤ちゃんが生まれて良かった
私も嬉しい

お祝いを送ります。

何かおいしいものを食べてください。
楽しいことに使ってください。

私は三冊目の教科書改訂版をつくっています。
四月に発売予定です。
 

医療格差の時代

 投稿者:管理人  投稿日:2018年 2月10日(土)15時34分33秒
編集済
  米山公啓:医療格差の時代  ちくま新書731

特定健診なんかいらない
 メタボ健診は必要か
    根拠のない男性腹囲85センチメートル
    食事制限したり運動するより、薬を飲んだほうが結果は明確に出る
      製薬会社のためにするメタボ健診?

平等医療の崩壊
 いい病院に平等に受診できる弊害
 医者の労働力をどう分散させるか
 無駄な研究を止めさせる(役に立たない研究、研究のための研究、理学部なら許されるのに)

なぜ製薬会社だけが儲かるのか
 利益を伸ばす製薬会社
 広告に出る教授たち

変わりはじめた医療現場
 すべての始まりは医局崩壊
   教授権限が弱くなり地域病院に医師が来なくなった
   大学病院にも医師が残らないから、派遣病院からの「医者はがし」
 医局に残らない医師たち
   一般病院で研修したほうが将来がいい

追い出される患者たち
 金のある人が介護をうけられる(昔からのこと、だからタンス貯金)
 フリーターの医者の増加
   自分の生活を楽しむのは若い人の価値観

医者の収入格差
 医者の収入格差
 介護施設での仕事
  患者を熱心に診れば赤字(定額制)
 自由診療で儲ける医者たち
  美容整形外科医はおいしい

開業医の厳しい現状
 休めない開業医
 どの診療科目に未来があるのか

日本の医療に明日はないのか
 医者が管理される時代に
 イギリス医療の現状を見れば、日本の将来の医療が見えてくる
  国営ではサービス低下
 

医療幻想

 投稿者:管理人  投稿日:2018年 2月10日(土)15時12分23秒
編集済
  久坂部 羊:医療幻想 ちくま新書998   2013

薬は効くという幻想
 抗がん剤ではがんは治らない
    延命効果を期待するもの
 それで命が延びたといえる?
   薬で生存8~14ヶ月  薬を使わなければ3~4ヶ月
 点滴は血液を薄めるだけ
 論理的に効くはずのないサプリメント
   ヒアルロン酸 グルコサミン コラーゲン コンドロイチン

名医幻想
 ランキング本に頼るのは危ない
 「白い巨塔」の里見医師は名医か(自分の患者をほったらかしはまずい

 医師会の”色”と”欲”
   まあ本音 いまさら そんなの昔から
 医者の「看板」は信用できない
   自由標榜制度  自己申告 おやおや
 石を投げれば専門医に当たる
    学会もいいかげん

診断幻想
 専門用語が作り出す幻想
 基準値を下げて造られる患者
   1981 収縮期血圧160以上、拡張期血圧90以上高血圧
     年々下方修正され、今や(2013)収縮血圧140以上
 10年で倍増した認知症の怪
 消えた病名・新たな病名

厚生省が増進する幻想
 がん健診に熱心なのは日本だけ
 がん健診を受ける医師は少数派
 メタボ健診義務化の弊害
 肥満はほんとうに悪いのか?
 健康診断を毎年受ける人は早死に?
   医療産業界のための健康診断?

高齢者の医療幻想
 老化に苦しむ高齢者
 有用なのは「無頓着力」
 無責任な100歳ブーム
 意味もなく生かされる

医師不足幻想
 医師不足と医療崩壊
 医師不足の実態
 医師不足が発生した根本原因
 ”正義”が破壊した秩序
 セカンド・オピニオンは有益か
 医学部の定員を増やせばどうなるか
   学生の質が下がる 増えた医師は不必要な検査や治療をするから医療費増大

☆著者の医師不足解決策
  医師の自由の制限 大学ごとに進む科の定員制 年に集まりたがる医師の移動制限
  医師の集約化 たとえば消化器医療センターのような病院をつくる
  医師の業務仕分け 簡単な傷消毒やガーゼ交換、検査などを看護師や技師にやってもらう

マスメディアが広げる幻想
 テレビの医療系番組のずるさ
   よいことばかり宣伝 一種の娯楽番組
 製薬系企業のCMのずるさ
 高齢者施設の安全は実現不可能
  2008 神奈川県の障害者ケアホームの火災
  2008 宮城県の高齢者施設の火災
  2009 群馬県の高齢者施設の火災
  2010 北海道のグループホームの火災
   スプリンクラーや煙感知器の不備、当直職員の不足
   マスメディアの批判には経済的に無理

病院へ行けば安心という幻想
 入院好きの日本人
 健康不安を煽っているのはだれか 製薬業界と医療業界 (新興宗教の手口)
 病院へ行けばよいというものではない
 「死ぬならがん」という医師たち
 治療しないほうがいいがんも
 

仏教と儒教

 投稿者:管理人  投稿日:2018年 2月 8日(木)05時22分50秒
編集済
  ひろさちや:仏教と儒教

著者は儒教を宗教と判断する。
その根拠は
 人間は不完全な存在であると認識していること。
 現実世界の価値観を否定し、彼岸的価値観に立脚していること。
 人間としての決定的な生き方を教えてくれていること。

短い「般若心経」は何も言っていない。
「般若心経」が言っていることは、要するに
  - すべては「空」である -
ということだけだ。

「空」は、小乗仏教の教理体系を批判するために採用された原理である。

小乗仏教においては、人間の「苦」 - その代表が老・病・死である -
を固定的・実体的に捉えている。
「苦」が厳として存在するものとして、その「苦」を除去しようとするのである。
そんなことをしたって無駄だ - と、大乗仏教は反対する。
「苦」といった実体はないのだ。すべては「空」だ!
それが大乗仏教のテーゼであり、「般若心経」の主張である。

著者は、この「空」を
 -ものには物差しがついていない-
といった意味だと解説する。

「般若心経」はこの世に否定的だ。
この世を肯定的に生きる法華経や浄土教からすると
難解な「般若心経」は敬遠される。
 日蓮も親鸞も「般若心経」はすすめていない。



二宮金次郎が読んでいる本は短い「大学」である。
 

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